プロフィール
Marcoméは、歌手、作曲家、作詞家、アレンジャーとして、カナダのケベック州を拠点に活動しています。彼女はまた、熟練のパーカッション奏者にして、キーボード奏者、プログラマー、サウンド・エンジニアでもあります。

特に、サウンド・エンジニア、マスタリング・エンジニアとしての経験はMarcomé独自の強みです。インストゥルメンタル・ミュージック、アンビエント・ミュージック(環境音楽)のジャンルで活動する他のアーティスト達にはない経験です。Marcoméはレコーディング・スタジオでどうすれば自分の意図する音が出るかをよくわかっています。直感や好奇心を基に、スタジオで様々な試みを行なっていて、そのことが作品の斬新性に表れています。また、才能やエンジニア経験に加えて、いい音を求めて献身する姿勢が個性のある作品創作への確かな後押しとなっています。

Marcoméは大学院で商業とコミュニケーションを学んだ後、作曲家、サウンド・クリエーターとして、演劇の分野で働きだしました。その後、音楽業界に移りました。これら二つの業界で経験したことが、彼女の音楽的インスピレーションと芸術的センスの源になっています。彼女がこれまでにコラボレートしたアーティストには、ジャズ歌手のダイアナ・クラール、オペラ歌手のチェチーリア・バルトリ、劇団シルク・ドゥ・ソレイユ、ジャズサックス奏者のブランフォード・マルサリス、ビートルズのプロデューサーのジョージ・マーティン、シンガーソングライターのトム・ウェイツ、U2のプロデュースをしたダニエル・ラノワ、ジャズギタリストのパット・メセニー、イギリスのロックバンドのイエスなどがいます。

メイキング・オブ・SevenSeas(セブン・シーズ)
アーティストMarcoméとしての音楽キャリアは、彼女のファースト・アルバム「 Seven Seas 」(セブン・シーズ)で始まりました。1995年に完成されたこのCDは、まずフランスとベネルクスで発売され、翌年、アメリカと香港で発売されました。 1997年までに、日本、メキシコ、イタリア、アルゼンチン、ロシア、イスラエルでリリースされ、これらの国のレコードショップでSeven Seas は定番の一枚になりました。Seven Seas の楽曲作りとレコーディングには、ほんの数ヶ月しかかかりませんでした。Marcoméは共同プロデューサーとして(Robert Charleboisロベール・シャルルボワや Leonard Cohenレナード・コーエンとの仕事で知られる) Michel Robidouxミシェル・ロビドゥを、サウンド・エンジニアとして Ian Terryイアン・テリーを選びました。Marcoméは、中東の音や、ジャズ風ボーカル、環境音楽の繊細さを、ワールド・ミュージックのパーカッション・ビートを保ちつつ、丁寧にブレンドしました。Seven Seas がリリースされると、すぐに批評家たちから大きな反響がありました。Marcoméが、透き通った声を持つ歌手だからです。自身の声の微妙な使い分けを理解することで、この世のものと思えないような声 -ひとつの楽器そのもの- を創りだすことに成功したのです。 Marcoméはまた、様々な詩的な仕掛けを使って独自の言葉も作り出します。そこから、音楽の新しい音を得るのです。

Seven Seas (セブン・シーズ)は発売以来、TV番組の出演やBravo network(ブラボー・ネットワーク)での特集などでメディアに取り上げられています。日本では主にテレビ番組のバックグラウンド・ミュージックとして使用されることが多く、例えば、NHK「ハイビジョン特集」や「名画への旅」の美しい映像とともに流れされてきました。

メイキング・オブ・River of Soul(リバー・オブ・ソウル)
1998年、Marcoméは2枚目のアルバムのためにゆっくりと曲作りを始めました。後にアルバム「 River of Soul 」(リバー・オブ・ソウル)を構成する曲です。「 Seven Seas 」をリリースしてから「 River of Soul 」を完成させるまでの数年間は、Marcoméを精神的に成熟させ進化させました。例えば、世界十数カ国を旅し、幻想的な景色や多国籍・多民族の音楽に直に触れました。また、当初まだ幼かった息子といっしょに過ごすことができました。息子は今、映画製作者を目指していて、音楽にも深いつながりを感じています。

たくさんのMarcoméファンが待ち望んでいた新作「 River of Soul 」は、作詞と作曲の両方で今までのスタイルをさらに進めると同時に、新しい方向へも挑んでいます。今回も、MarcoméとコラボレートするMichel Robidouxミシェル・ロビドゥは、いくつかの曲で優れたギター・プレイも見せており、曲に色彩豊かな温かみを与えています。Michel Dupireミシェル・ドゥピールの洗練されたパーカッションは、Marcoméのサウンドにちょっとした個性を与えています。また、Marcomé は、Martin Lord Fergusonマーティン・ロード・ファーガソンを今回のチームに迎えています。彼は、劇団シルク・ドゥ・ソレイユの「KÀ(カー)」(2005)のサウンドトラックをプロデュース、アレンジしたことで知られている人です。

Marcoméの強みは、独自のメロディーに乗った色とりどりの音を作り出す才能にあります。この「 River of Soul 」でも、音を生み出す才能がいかんなく発揮されています。このアルバムは、Marcoméが自分の内側を深く見つめて、様々なイメージを曲で表すように創られました。耳だけでなく、視覚的イメージを刺激できるような曲が意図されています。アルバムのタイトルはRiver of Soul(リバー・オブ・ソウル)、つまり「魂の河」です。様々なイメージがみなさんそれぞれの魂とともに流れると思います。精神的・想像的・感受的な、不思議な感覚があるかもしれません。音楽は、最良の状態にあるとき、神様からの贈り物だとMarcoméは言っています。「 River of Soul 」が、そんな贈り物のひとつとして、みなさんの聴覚、視覚、そして魂をとりこにすることを願っています。